ここでは、初任者 青木先生と一緒に、
様々な場面の中で社会人の基礎を身に付けましょう。

教師という名の新社会人


 あなたは、難関を突破し、念願の教師の職に就き、期待に胸をふくらませていると思う。

 これまで、保護者やお世話になった先生方の庇護のもとで、様々な勉強をしてきただろう。そして、成人してからも、その実態はさほど大きくは変わらなかったのではないか。それはつまり、あなたがここまで来るのに多くの人に支えられて来たということだ。

 しかし、これからは違う。社会人は自立をした存在として、自分で考え、判断し、責任を果たしていかなければならない。責任を果たすとは、あなたが教師として子どもを支え、導いていくということだ。それは、初任者であろうが、ベテラン教師であろうが変わりはない。教師になるということは、その責務を負うということだ。

 「たいまつは自分で持て」という言葉がある。ホンダの創業者である本田宗一郎を支え続けた、無二の親友でパートナーの藤澤武夫の口癖である。どんなときも自分なりの機軸があってこそ、存在価値がある。人のものまねでない、自己の証となるものをもてという意味である。私はこの言葉を支えにしてきた。

 あなたは教師である前に、一人の社会人である。「たいまつ」と呼ばれる機軸をつくるには、自己研鑽が必要だ。社会の動向を捉えた広い視野と見識、判断力、そして何より人の気持ちや感情に敏感であっていただきたい。

 あなたが社会人として教師として成長することが、子どもたちへの影響力となる。そのことがやがては新しい時代を切り拓くための”たいまつの火”を子どもたちの中に灯し、豊かで逞しい人材が育っていくことにつながるであろう。

株式会社グローコンサルタンツ 代表取締役
人事コンサルタント 中﨑峰子

登場人物

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主人公:青木  未来
(あおき みらい)

22歳・男性。地方の中核都市にある星雲小学校(学校規模は、各学年3クラス程度)に、今年初めて初任者として赴任した。担当学年は3年生。クラブ活動ではサッカークラブを担当し、熱心に指導している。性格は温和で真面目だが、焦ると早飲み込みで周りが見えなくなるところがあり、それが教師としての活動の中で、さまざまなトラブルを巻き起こす。
教頭:山西 龍人
(やまにし りゅうじん)

50代前半・男性。教頭として3年目を迎え、校長と連携して学校経営も確実に対応している。部下の教職員からの信任も厚く、主人公の青木のことを気にかけている。日頃は口を出さないが、いざというときは頼りになる存在。
●指導教員:北 常輝
(きた つねき)

40代前半・男性。通称:キタツネ。主人公の青木と同じ学年の学年主任でもある。豪放さと緻密さをもち合わせた性格で、星雲小学校の中心的存在。指導はHere&Nowをモットーに、忙しい中にも主人公の青木に的確な指導をし、早く一人前の教師にするべく鍛えている。青木にとっては近寄りがたく、ちょっと煙たい存在。
     
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先輩教師:美波 あや
(みなみ あや)

20代半ば・女性。主人公とは違う学年(4年生)を担当。学年は違うが青木にとって気軽に相談できる先輩教師。ただ、本人もまだ教師としての経験が浅いので、アドバイスできることは少ないと感じている。
保護者①:荒巻 風子
(あらまき ふうこ)

30代後半・女性。仕事と家庭を両立させ、多忙な中でも子どもの教育には熱心。時々子どもの所属するサッカークラブには顔を出すこともあり、青木とは顔見知り。企業に勤めていることもあり、言葉遣いやマナーへの関心も高く、その点からの青木を見る目は厳しい。
保護者②:月岡 悠次
(つきおか ゆうじ)

40代前半・男性。学校の近くの商店街で理髪店を営んでいる。商店街や地元の人達との古くからの付き合いを大切にし、顔も広い。星雲小学校の教職員とも親交が深く、学校行事への参画など、学校へも協力的である。主人公の青木に対しても好意的に見ている。